ラーメン大好き小泉さんのED曲がメッチャ良いので、なんでグッとくるのか分析してみました。
西沢幸奏『LOVE MEN HOLIC』
Flying Dogの公式動画がありましたので、こちらをまず。EDのアニメ絵メッチャ良いのでそちらも是非見てほしい。
楽曲構成《TVサイズ》
- ドラムフィルイン(1小節)
- イントロ(8小節)
- Aメロ(8小節)
- A’メロ(8小節)
- Bメロ(8小節)
- Cメロ(16小節)
- アウトロ(1小節)
シンプルな曲構成かつ、調もC#mと一貫しているのにワクワクする曲で素晴らしいです。
メロディーの良さみが良いのですが、若干コードの寄与する部分もアリそうだったので、分析します。
イントロ
(Key : C#m)
| A△ B | G#m7 C#m7 | A△ B | C#sus7 C#m7 |
x2
シンプルな王道進行、6→7→5→1進行(メジャー調での4→5→3→6進行)を土台。
ギターリフのモチーフが特徴的。巷で騒がれているGod Knows感は別にそこまで無いんじゃないかなという気は私はしている。
ワンポイント
4・8小節目のコードが「C#sus系」→「C#m7」と一瞬浮遊してから解決するのが特徴。「C#sus系」→「C#△」のメジャーへの解決もあるが、ここではマイナー感を残している模様。
Aメロ、A’メロ
| A△ B | G#m7 C#m7 | A△ B | E△(9) |
| A△ B | G#m7 C#m7 | A△ B | C#m7 |
x2
コード進行は、殆どイントロと同じだが、4小節目でE△となっていて初めて出てくる。
ワンポイント
4小節目のE△、マイナー調でのⅢ♭△の音はⅠm7と同じトニック(安定)のコードである。
E△(9)と書いたのは、メロディが乗っているのと、G#m7/E的なオンコード感も感じるため。
AメロとA’メロで、メロディラインが違うので、コードがシンプルでも展開感があるんですね。凄い。
Bメロ
| A△ | | E△/G# | |
| A△ | | B | G#m7 |
コードの動き・メロディラインがゆっくりになり、サビへの展開への期待感が高まる部分。
ワンポイント
先程も出てきたE△コードだが、今度はE△/G#と転回形となっている。
E△でも問題ないが、E△/G#こちらのほうが、「ベースラインが滑らかに繋がりフロート感が出る」「解決感も薄まりサビへの力がたまる」ので素晴らしい。
サビ、アウトロ
| A△ | | E△/G# | |
| F#m7 | G#7(♭9) | C#m7 | B |
| A△ | | E△/G# | |
| F#m7 | G#m7 | A△ | B | A△ |
好き。
ワンポイント
6小節目の「G#7(♭9) 」がエモいポイント。
「F#m7→G#m7→C#m7」
でも良いのですが、この進行をマイナー調のツーファイブを形成することで、間のG#m7がG7として使えるようになり、1~4小節目と同モチーフのメロディラインであっても、メロディラインの「ラ」の♭9のテンション音が泣けます。
「F#m7→G#7→C#m7」(簡易)
「F#m7→G#7(♭9)→C#m7」(テンション有り)
結論
この曲メロディがメッチャ良かった。
ちなみに、アニメのED映像の白黒TVから新しくなってく感じの絵メッチャ好きですね。
2018年2月21日にCD販売とのことです。楽しみ!
TVアニメ「ラーメン大好き小泉さん」エンディングテーマ LOVE MEN HOLIC
コード進行関連のオススメ書籍
このあたりを抑えておくと、楽曲制作時にちょっとしたエッセンスを足したりしたい時に凄く役立ちます。
かっこいいコード進行108
ジャズテイストのコード進行で曲を作ってみたいけど、自分の引き出しの中にはアイディアがないし…という方向けの8小節×108パターンの実例集。
転調テクニック50
作曲でもう一捻り入れたいときは転調したりしますよね。ただ、オーソドックスな転調しか出来ないという人のためのエッセンスが詰まった一冊。ポップスで活用しやすい50の転調パターンを掲載。作曲ネタとしても活用できます。
コード理論大全
基礎から応用まで網羅した、全ジャンルの音楽家必携の標準コード理論書です。和声の基本から現代のコードの使い方まで網羅されています。しっかりと理論を勉強したい方向け。本棚に是非置いておきたい一冊。
コメント